西洋占星術の世界では、太陽・月・アセンダントを中心に、10個の天体、12の星座、12のハウス、そして天体同士を結ぶアスペクト(角度)という要素で人の人生を読み解きます。
でも、最初にこの図を見たとき、多くの人がこう思うはずです。
「なにこれ、難しそう……!」
──大丈夫。ホロスコープは、一度“仕組み”を理解すれば、意外なほどシンプルです。
この記事では、初めてでも迷わないように、ホロスコープの読み方と構造をやさしく整理します。
ホロスコープの基本構造

ホロスコープの円は、時計のように12分割されています。
この12の区画を「ハウス」と呼び、あなたの人生の舞台(家庭・仕事・恋愛など)を表します。
円の外周には12星座が描かれ、それぞれに天体が入ることで「どんな性質をもつ行動になるか」がわかります。
中央に配置された記号(太陽・月・水星など)が、あなたの中の“人格の一部”。
たとえば太陽は「自分らしさ」、月は「感情のクセ」、金星は「愛のスタイル」を表します。
そして、これらの天体がどんな角度で結ばれているか(アスペクト)を見ることで、心の中の関係性まで読み解けるのです。
読み方の基本ステップ
- 太陽・月・アセンダントを確認する
→ 「自分の軸・感情・印象」をつかむ。 - 10天体の配置を読む
→ 思考・行動・愛情・直感など、各分野の性質を知る。 - 12ハウスを見る
→ その性質がどの場面(仕事・家庭・恋愛)で現れるかを理解。 - アスペクトを確認する
→ あなたの中で「どの天体が助け合い、どの天体がぶつかっているか」を把握する。
こうして全体を眺めると、ホロスコープは単なる“星の位置図”ではなく、
「あなたという物語の設計図」だということがわかります。
まずはひとつずつ、ゆっくりでいいですから、
西洋占星術のエッセンスに触れていきましょう。
ホロスコープの全体像:構造と用語の関係図
ホロスコープは、円形のチャートに次の4つの要素で構成されています。
| 要素 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| 星座(サイン) | 性質・エネルギーの質 | 「どんなスタイルで」 |
| 天体(プラネット) | 行動・感情・思考の主体 | 「何をするか」 |
| ハウス | 人生の分野・舞台 | 「どこで起こるか」 |
| アスペクト | 天体同士の関係性・角度 | 「どんな関係で動くか」 |
円を12分割したものが12ハウスで、
それぞれが仕事・恋愛・家庭など人生の舞台を表します。
太陽・月・アセンダントとは? 〜性格を形づくる三本柱〜
ホロスコープを読むとき、まず押さえておきたいのがこの3つ。
いわば“あなたという物語の主役・心・仮面”を表します。
| 要素 | 意味 | キーワード |
|---|---|---|
| 太陽 | 自我・目標・生き方 | 「私はこう生きたい」 |
| 月 | 感情・安心感・プライベート | 「私はこう感じたい」 |
| アセンダント | 第一印象・外向きの性格 | 「他人からどう見られてるか」 |
太陽・月・アセンダントの関係
太陽は「目的」、月は「感情の癖」、アセンダントは「社会的な顔」。
この3つの星座が異なる人ほど、内面と外面のギャップを感じやすくなります。
⚠ 注意点:
アセンダントは出生時刻がわからないと正確に出せません。
時刻が曖昧な場合は、太陽と月中心で読みましょう。
10天体の意味と役割
10天体は、あなたの中にある10人の登場人物のようなものです。
それぞれが個性をもち、時に協力し、時にぶつかり合いながらあなたを形づくっています。
| 天体 | 意味 | 役割イメージ |
|---|---|---|
| 太陽 | 自我・意思 | リーダー・主人公 |
| 月 | 感情・本能 | 子ども・感受性 |
| 水星 | 思考・言葉 | 伝達者・記者 |
| 金星 | 愛・美・調和 | 恋人・アーティスト |
| 火星 | 行動・欲求 | 戦士・エネルギー |
| 木星 | 成長・拡大 | 先生・恩人 |
| 土星 | 制限・責任 | 先生・指導者・管理人 |
| 天王星 | 革新・自由 | 変革者・革命家 |
| 海王星 | 夢・共感 | 芸術家・癒し手 |
| 冥王星 | 破壊・再生 | 錬金術師・影の支配者 |
天体は一つひとつ“良い・悪い”ではなく、バランスが大切です。
どの天体が強い(=多くのアスペクトを持つ)かを見ると、性格の中心が見えてきます。
【西洋占星術の基礎知識】天体について(準備中)
12ハウスの意味とテーマ
ホロスコープの12ハウスは、人生のステージを表します。
それぞれのハウスは「どの分野でエネルギーが発揮されるか」を示します。
| ハウス | テーマ |
|---|---|
| 1ハウス | 自分・印象・外見 |
| 2ハウス | 収入・才能・価値観 |
| 3ハウス | 学び・言葉・兄弟 |
| 4ハウス | 家族・基盤・心の居場所 |
| 5ハウス | 恋愛・創造・自己表現 |
| 6ハウス | 労働・健康・日常習慣 |
| 7ハウス | 他者・結婚・パートナー |
| 8ハウス | 絆・相続・深い共有 |
| 9ハウス | 哲学・旅行・精神的成長 |
| 10ハウス | 社会的成功・天職 |
| 11ハウス | 友人・理想・ネットワーク |
| 12ハウス | 潜在意識・癒し・内省 |
ハウスの区切りはシステム(ハウス分割法)によって変わるため、細部にこだわりすぎず“全体の傾向”を見ることがポイントです。
アスペクトの読み方(吉凶・角度)
アスペクトとは、天体同士の“関係性”を示す角度のことです。
星たちの会話を聞くようなイメージで読むと理解が深まります。
| アスペクト | 角度 | 意味(簡易) |
|---|---|---|
| コンジャンクション | 0° | 一体化・融合(強調) |
| セクスタイル | 60° | 協力・チャンス |
| スクエア | 90° | 衝突・課題 |
| トライン | 120° | 調和・才能 |
| オポジション | 180° | 対立・バランス |
【西洋占星術の基礎知識】アスペクトについて(準備中)
繰り返し:読み方の基本ステップ
- 太陽・月・アセンダントを確認する
→ 「自分の軸・感情・印象」をつかむ。 - 10天体の配置を読む
→ 思考・行動・愛情・直感など、各分野の性質を知る。 - 12ハウスを見る
→ その性質がどの場面(仕事・家庭・恋愛)で現れるかを理解。 - アスペクトを確認する
→ あなたの中で「どの天体が助け合い、どの天体がぶつかっているか」を把握する。
よくある誤読パターンと対策
- 「太陽だけで性格を決めつける」
- 「悪いアスペクト=不幸」と思い込む
- 「1つの配置だけで全体を判断する」
→ 対策は「全体でバランスを見る」こと。
ホロスコープは“調和の絵”として読むと、星たちの会話が聞こえてきます。
練習チャートを読んでみよう(例)
例えば「太陽:獅子座/月:蟹座/アセンダント:射手座」の人なら、
外向きは明るく大胆(射手座)でも、内面は繊細で守りたい気持ちが強い(蟹座)。
太陽の獅子座らしい堂々さを発揮するには、月の感受性をうまく扱うバランスが鍵になります。
ホロスコープを読むことは「自分を受け入れること」
星を読むというのは、未来を当てることではなく「自分を理解する」行為です。
星たちは、あなたに“こうなりなさい”とは言いません。
ただ静かに、「あなたにはこういう可能性があるよ」と教えてくれます。
ホロスコープの構造を知ることは、
あなたという宇宙の設計図を、自分の手で読み解く第一歩なのです。


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